新出ビジネス用語に振り回されない。

2023.5.1

新出ビジネス用語に振り回されない。


”嬉しい悲鳴”


これはたまたま、
自分が忙しいことを話した相手に、
「それは嬉しい悲鳴ですね」と言われた際に


なんだか違和感があって
その原因がわからずモヤモヤしたお話(笑)


今日はまず、それを解決したい。



▶︎嬉しい悲鳴、とは

「予想以上の良い結果を得て喜びながらも、一方では忙しさに嘆いている声。喜び事があり、嬉しいが、それにより身辺が多忙になって悲鳴をあげること。」という意味。(引用文)



ふむふむ。
意味は合ってるし、僕もよく使ってきた言葉です。

 

一方、
Yahoo!知恵袋なんかを調べると、

「嬉しすぎて悲鳴に聞こえる。でもそれはツラい悲鳴ではなくて、商売が儲かるんだから嬉しい悲鳴。」

というアンサーもありました。


確かに、これなら少し納得がいきます。
声ではなく、もはや悲鳴。

 

1、一般的に使われている『嬉しい悲鳴』は

「あ〜疲れた」程度の小声であって、決して大声で『悲鳴』を上げてるわけではないこと。
そもそも、忙しい=喜ばしいこと、と決めつけてかかる風潮はないだろうか。


2、例えばサラリーマンのように固定給である場合は疲れるほど頑張ったとしても給料は変わらないでしょうし、ビジネスでも直近の売上に関わらない投資労力もある。

これも「わ〜儲かったー!」って言ってるわけでもないのに、このような人達に「儲かって良かったね」などと言ってはいないだろうか。笑







結局のところ『嬉しい悲鳴』とは、

昔、飲食店や物販店などでよく使われていたビジネス用語なんでしょう。

それを一般人が一般人に何となく使う習慣が根付いてしまったことで、微かな違和感が残るフレーズになってしまっている。



そして何より重要なポイントは、


誰が誰に対して、
どんなタイミングでそれを伝えるか。

 


1、例えば

上司が部下に対して、

a.頑張ってるなぁ。
それを嬉しい悲鳴と言うんだよ。 

b.残業しろ。
嬉しい悲鳴なんだから感謝だな。

c.忙しすぎるなぁ。
嬉しい悲鳴も出ねーよ(笑)

 


2、例えば

部下が上司に対して、

a.頑張ってますね。
嬉しい悲鳴ですよね。

b.今日は残業しましょう。
嬉しい悲鳴なんですから。

c.勘弁してくださいよー
嬉しい悲鳴も出ませんよー(笑)


さぁ、
いくつか挙げてみましたが、イラっと来た例文はいくつありましたか??笑



たぶん正しい使い方は、

自分が誰かに対して、「嬉しい悲鳴なんですよ。だから頑張ります。」という文脈なのではないでしょうか?


人に言われるとイラっとくる言葉。


なので現代社会においては、

誰かが忙しそうにしてると

ついつい「嬉しい悲鳴だね」って励ましたり、
「プラス思考でいこう」みたいなノリで使ってしまいがち。。


言い方に注意すれば使えなくもないですが、めちゃくちゃ高度なのかもしれません。笑

 



はい。
今回はGoogleで検索しても納得がいく答えが見つかりにくかったのでココでまとめてみました(笑)

たぶんコレが2023年度完全版ですw

 

最近、日本語の乱れが、がめちゃくちゃ気になります。

特に業界的にはIT用語やビジネス用語が多いので、ここ数年の乱れはひどいと感じます。


新しい言葉を意図的に作っては、それを流行らせたいという気持ちなのか、


言葉についてしまっているイメージを避けるために、違う言葉を作り出しているのか、、


まぁ、それは理解できなくもない。


しかし、


古くから存在する、物事を適格に表現している言葉を知らずに無知な人物が新しい言葉を作ってみたり、

ビジネス用語として使い古されたからと言って新しい和製英語を無理矢理に作ったりすることは、ユーザーが混乱するだけ。


昔はこう言ったけど、
今はこう言うよね、とか。


新しいビジネス用語を使うから偉いとか、
知らないから能力が低い、みたいな。

目的を見失っていると感じます。

ビジネスは、特にIT業界は、
ユーザーの生活を便利にすることが使命なはず。

仕事を複雑にしていくと、一時的には優位に立てるかもしれないけど、


無闇にユーザーが理解できない言葉を使っても自分たちの無駄な仕事が増えるだけ。


それを嬉しい悲鳴とは言わない。