「人生100年」の呪縛

2023.12.1

「人生100年」の呪縛

最近身の回りで、

「飼ってたペットが死んでしまった」とか、
「重い病気にかかったが手術できる体力はもうない」なんて話をよく耳にします。


年齢のせいなのか、
親世代だけではなく同級生の噂も聞くようになりました。

(あ、今回はそんな悲しい話ではないですよ。)


そんな折、
『”昨日まで元気だったペット”が死んでひどく悲しい。』という友達の話を聞いてちょっと衝撃を受けました。

老衰ではありますが、朝起きたら冷たくなって死んでたと。。
写真も見ましたが確かに、前日まで普通に歩いていた様子。


僕は15年以上も小型室内犬を飼っていますので、他人事ではありません。

「え、そんな、突然にいなくなるとかある??」と、、
想像しただけで苦しくなりました。。

 

▶︎なんで悲しいのか考えてみた。


うちに限っては、
小型犬で15年と言えば、長く生きたとしてもあと1年〜5年。
あと10年はあり得ない。
「ここ1年以内だと考えて過ごせば後悔もないか」、とぼんやり思っています。



▶︎“残された人”は何が悲しいのか。

それは、その人やペットが側にいないこと。


「これから100歳まで生きるのに、隣にいてくれないなんて」と思ってはいないだろうか?


もちろん、
その対象の『悔いのない生涯』を案じて悲しいのもありましょう。
もっとこうしてあげれば良かったなどの後悔もありましょう。



▶︎ではもし、
あなたの余命が1週間だったならどうなのでしょうか?

「1週間後に行くからね」って思わないですか?


極端なイメージをするとすれば、

今が戦時中で、且つ日本国土が戦場になってるとして、毎日のように人が亡くなるような日常なら??


「明日は我が身」と考えないだろうか。

 

「人生100年時代」と言われ始めたのは、書籍『LIFE SHIFT』からだそうです。
(2016年・著:リンダ・グラットン教授)


それ以降、
先延ばしにされそうな”定年”や、”失われた30年”、”コロナ後遺症”、”戦争”、”円安”、、

様々なマイナス要因に不安を感じる中で、


100年を生き抜くためには、
今の仕事は辞められない、貯金もしなくちゃいけない。


さらに副業や投資もして、ネット社会での人脈やステータスを確立した上で、セキュリティ強化も考えていかなければ、、。

自分の面倒を見てくれるパートナーや家族も増やさないと。。。



ちょっと待ってよ!!
これはもう【呪縛】でしかないですよ(笑)


それはたぶん、
「みんなが100年生きる時代だから、自分もそうならないと不幸」っていう呪い。


その呪われた時代に、
愛する人やペットがずっと側にいてくれないことが悲しい。

心細く、ツラく遠い道のりに感じるのだ。


でもそれって、
『自分が100歳まで生きる』って思い込んでるからではないでしょうか??




人生って【幸せ】であれば正解だと思います。

100歳生きるから幸せ、ではありませんよね。


1人の人間が100歳ずつ生きる時代って誰の願いなんでしょうか?


人間のピークって20歳って言うじゃないですか。

そこからはどんどん体力は落ちて老化していく。


なんで残り80年を見越して貯金するんですか?笑


人が一生かけて稼ぐお金は1億そこそこって言ってたのに。

100歳までを計算したら1億で足りるわけないですよ。

大人になればなるほど見栄の為にお金がかかるのに!笑


『100歳まで生きることが悪』だなんて言っていません。
僕もできるだけ長く生き残る為に、今できることをやっています。


しかし、
長寿ってメリットが母国の為で、とりわけ「日本国の借金を返す為には1人100歳ずつ生きなければならない」って言うなら、僕はお断りしておきます。


明日死ぬかもしれないって生きた方が、愛する人やペットの死に堪えられると思うのです。


っていうか、
今の子供たちは「人生100年」って言われて、「50歳になってから勉強始めよっと♬」とか思わないんですかね?笑