情報弱者?と協力者のお話

2024.2.1

情報弱者?と協力者のお話

今回は、この言葉があることで現代人が陥りやすい罠について書いていきます。


この言葉とは”情報弱者”。


あたかも、「情報をより多く持っている方が勝つ」、「情報が金を生む」、みたいな言われ方をしていますが、本当にそうでしょうか?



=【情報弱者】の定義 =

情報を得る通信機器を使いこなせず、”必要な情報”を得られない人のこと。
IT技術の急激な進化についていけず『インターネット、PC、スマホ』を使いこなせない人を指し、略して『情弱』とも言う。

この”高度情報化社会”において、得られる情報の量や質の差が、社会的・経済的な格差を生みやすい。
この格差を『情報格差』と呼ぶ。


▶︎通信機器をよりうまく操作できれば勝ち。
人より多く、速く、楽に。

そう定義されているように感じてしまいます。


そもそも自分にとって”必要な情報”を正しく理解している人ってどのくらいいるのでしょうか。


“弱者”っていう”弱”は何を指しているのでしょうか。
強弱、多少、大小、遅速、苦楽、善悪、、
度合いを示す言葉として、「強弱」はあまりにも安易ではないか。


もし、
ニュースやYouTubeを欠かさずチェックして、SNSまでバッチリこなしている自分を『勝者』と思っている人がいるなら、ここでちょっと立ち止まって頂きたい。

定義から導くなら『強者』とはなりますが。。



◆自分にとって”必要な情報”を正しく理解する。

皆さんは情報収集にどんな手段を使っているでしょうか。


Google、YouTube、SNS、ニュースアプリ、TV、ラジオ、新聞、会議。。

それぞれ一長一短で、個人のライフスタイルや性格で使用頻度が違いましょう。

では、調べる必要があるタイミング以外に、習慣として何を主に使用しますか??

様々なメディアにリコメンドされた情報を閲覧することを『探索』と言います。
対して、「今、必要な情報」をピンポイントで調べることを『検索』と言います。

(この件は以前にも何度かふれていますが。)


現代人が行っている情報収集方法は、そのほとんどが『探索』です。



買い物に例えて言うと、、

1、牛乳を切らしていたので、牛乳だけ買って帰った。

これが『検索』。


2、晩ごはんの献立を考えながら、野菜コーナーから全部見て回った。

これが『探索』。


さて、これを【情報弱者】の定義にそって検討してみましょう。


1の牛乳(検索)は、
自分に必要な牛乳を、付近のスーパーで納得のいく価格で購入した。
事前にスーパーの場所も知っていて、価格も想定内でしょう。


2の晩ごはんの献立(探索)は、
とにかく行って見て考えようということで、野菜、肉、乳製品、お菓子まで、スーパー側がリコメンドする通路を通ってレジに向かう。

価格はどうでしたか?
納得のいく買い物はできましたか?
余計なものは買わなかったですか??



▶︎理想的な環境か?


この場合どうでしょうね?

家のすぐ近くにある24時間営業の王手スーパー。
食材も新鮮で価格も安定していて品揃えも豊富。


そこにお金をたくさん持っていく消費者を『強者』と呼ぶのでしょうか?
ここで社会的・経済的な格差が生まれていくんでしょうか?


もしすべてのレジが最新のセルフレジになって、
「使えないから買い物に行けない」って言うなら格差はできるでしょうね(笑)


『強弱』という表現を使うなら、、
晩ごはんの献立を冷蔵庫と相談して知恵を絞らなかったのは弱者かもしれないし、余計なものを買ってしまったことはスーパーに負けたことになるのかもしれません。


そこに情報収集能力の関係なさそうです。

 




◆“弱者”の”弱”は何を指すか。



情報とは価値であって強弱ではありません。
ましてや、その量ではありませんよね。

競合相手より多く、速く、早く欲しい。
よりたくさんのヒントがあれば優位に立てる。


そんな思いばかりが、情報収集願望を駆り立ててはいないでしょうか?


「量より質」

そんなこと、みんなわかってますよね(笑)
それでも量だけが増えていく。

スマホのカメラロール(保存先)に、どんな写真が残っていますか??

・より良い写真をたくさん
・シャッターチャンスを逃さない
・忘れないようにスクショ
・このバリエーションも好き


そんなこんなで膨大なデータ量になってはいませんか?笑


時代背景としては、
写真が無料で撮影できるようになり、HDDの価格も安くなったことで膨大なデータが保存できるようになった。
無料のクラウドストレージも存在します。


同様に、
通信機器が安価になり、学校の授業にも活用されるようになったIT技術。
インターネットも接続無制限、PC・スマホも随分と使いやすくなった。


この目まぐるしいスピードで変化する時代に、ただの”情報力”だけで格差が生まれるわけではありません。

それだけでの理由でできた格差なんて、また、あっという間に埋まります。


膨大なデータを収集することよりも、自分にとって本当に必要なデータを収集し、管理できることの方が強者と言えるでしょう。



◆強者Google

Google の使命は、

世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること。 



OpenAIのChatGPTが話題を集めても、トップに君臨し続けるGoogleは強者です。
ユーザーにとって有益な情報をクロール(収集)し、管理できているからです。


たった1人のスマホのカメラロールが散らかっている中、世界中の人の情報発信を整理、管理しているという末恐ろしさ(笑)


その技術の中に、AIを活用した『チートを除外する』という機能があります。


つまり、ゴミ掃除です。


有益な情報を集めているつもりでも、ゴミは入ってきます。
そもそもそれをゴミと思わず集めている人もいるでしょう。


Googleには、


・それを判断する能力があること
・AIで自動化できていること
・入手情報を制限していること


こういった機能が備わっています。
が、それだけでは完璧ではありません。


ここに人類の最後の砦、『通報システム』が備わって最強です(笑)


そうなんです。
世界最強のGoogleでも、最後は人間の力を借ります。

これを【協力者】と呼びましょうか。


今回のテーマ、『情報弱者』の対局にいる『情報強者?』が、いかに最新設備を整えようと、この【協力者】がいなければ完璧ではないのです。

情報をただ闇雲に集めてもダメ。
むしろ錯綜した情報に振り回されて失敗します。




最後に、

膨大なデータ容量を持つGoogleでも、『入手情報を制限していること』についてふれておきます。


これは、SSL認証(https)のことを指しています。

「ある程度の信用(第3者証明)がなければ、Google検索ページに掲載しないよ」という制限をかけて、持っている情報の価値を上げています。


ただひたすらにすべての情報を蓄えているのではなく、信用度の低い情報は受け付けない、という意味です。

そもそも質の悪い情報は入ってこないわけですから、データ保護も管理もしやすいということですね。

 


つまりはどうでしょう?
この機会にご自身の情報源を見直して、再構築してみては??


信頼度の低い情報はブロックする。

あんまり偏った情報ばっかりだと、「あの人めっちゃバイアスかかってる」とか言われるから、それにもまた【協力者】が必要なのかもしれませんね☆