補助金を利用するデメリット

2018.11.30

補助金を利用するデメリット

今回は補助金の利用を促すお話ではありません。

むしろ、
「利用しなければ損」みたいな考え方を改めて頂きたい。
横行している助成金ビジネスに巻き込まれないで欲しい。

そう思って書かせて頂きます。



確かに、
コストがかかってもやりたい事柄があった上で、申請すれば交付される可能性はあるので「知らなければ損」という事はあるかもしれません。

しかし、コンサルタント等に手数料を支払ってまで補助金(或いは助成金)を申請することはないと思います。


なぜなら、
例えば100万円の補助金を申請して通ったとしても、そこから手数料を支払えば、実際に受けるサービスが目減りします。
この場合は80万円ぐらいにはなるでしょうか?


この時、予算枠と別で手数料を想定している経営者を見たことがありません。。。

そもそも誰かが助成金(補助金)を持ちかけて、「申請が通ったらこの中から手数料をください」と提案しているからです。


では、
100万円の見積書を出したはずの業者は、その100万円の仕事を80万円でできると思いますか?

さらに一般的ではない注文書や納品書、納品を証明するようなものを別に用意しなければなりません。


クライアントは「100万円でサービスを受けた」と周りに話すわけですから、質を下げる事もできません。


困った話ですよね???
ところがどうでしょう。


クライアントも、コンサルタントも「補助金の申請が通った段階」で満足してしまいます。
あとは申請手続を慎重に進めて無事に入金されれば問題ないといった様子。。。

打ち合わせ等をして十分なサービスを受ける為の工程は、「うわの空」です。

自腹を切っていないので、気持ちが全く入らないのです。


逆に言うとクレームもありません。無料だから。。。


結果的に、そのサービスがクライアントに役立つとは思えません。

逆に、申請や打ち合わせに「時間や労力」をしっかり使ってしまっているのです。
いつの間にか「補助金を利用する」ことが目的となり、大事なことをすっかり忘れてしまいます。



ちなみに、

間に入っているコンサルタントや士業さんはどうなのか。

申請が通らなかったときのリスクや、申請手続きの手間を考えると「手数料は割に合わない」と言います。


サービスを提供する立場としても、
「申請を通すことを最優先に考えたサービス」を行う事となり、不本意な事ばかりです。
もし申請が通らなければ業者の責任にされる可能性だってあります。



【誰も幸せにならない】



交付される金額ばかり唱えて提案してくる人が、怪しいという事は皆さんご存知なはずです。
でも、交付が見えてくると、忘れてしまう。。
助成金ビジネスが成り立ってしまうのは、そんなロジックなのかなと思います。




補助金(助成金)を否定したいわけではありません。


ハンバーガーの「無料チケット」をもらったからといって、

・わざわざ遠方に食べに行きますか?
・食べたいのは本当にハンバーガーでしたか?
・他に何か買い物はしませんでしたか?
・そもそもお腹は空いていましたか?


客観的に見ると、本当にそんなお話なのです。


くれぐれもご注意くださいませ。
宜しくお願い申し上げます。