私たちが受けてきた教育は正しかったのか?

2022.7.29

私たちが受けてきた教育は正しかったのか?

もちろん現在も研究されていて、
その結果が出るのはずっと先。

我が子を教育する時なのか、
一生を終えるときなのか。

親や先生に気を遣い、はっきり口に出しづらいテーマでもあります。


しかし振り返ってみて、
「一体あれはなんだったのか?」
と、思わざるを得ない。。。

その最たるものは『受験戦争』である。


■受験戦争


1960年代。
マスコミによって使用され一般に定着。

第一次ベビーブーム世代の進学時期に該当し、高等教育の大衆化が始まり高校・大学への進学率が急上昇した。

(第一次ベビーブーム:1947年〜1949年)


子どもの数が多い中で生き残るためには、

わかりやすい指標である「学歴」や「資格」が必要になった。




■ベビーブーム


そう。
ここで登場するのが【ベビーブーム】の存在。


日本において『少子高齢化』をはじめとする様々な社会問題を理解するために、避けて通れないのがこの【ベビーブーム】なのである。

回りくどくなってしまいますが、
後でつながるので順を追って説明していきます。

 


<時代背景>


※数値、文章はWikiより抜粋。



終戦:昭和20年(1945年)


【世界のベビーブーム】

戦争から兵士が帰還した際や、戦争の終結に安堵した人々が子供を作ったため、前後の世代に比べて極端に人口比が高い現象が世界的に見られた。



おおむね1946年から1953年頃の間に、
北米、欧州、オセアニア、日本など世界各国で同種の現象が起きた。


▶︎日本だけではなかった点が興味深い。

 


【日本のベビーブーム】


●第一次ベビーブーム(1947年〜1949年)


この3年間は出生数が250万人/年を超えており、合計すると約800万人程度の出生数となる。

この期間に生まれた世代は『団塊の世代』と呼ばれる。




●第二次ベビーブーム(1971年〜1974年)


この4年間は出生数200万人/年を超える時期で、1973年の出生数209万1983人がピーク。

この期間に生まれた世代は『団塊ジュニア』と呼ばれる。




『団塊の世代』が『団塊ジュニア』を出産した年齢は24歳〜25歳。

そしてその『団塊ジュニア』が24歳〜25歳の時、1995年〜1999年。

その『1995年〜1999年』
ベビーブームは起こらず、以降は少子化の一途をたどり、第三次ベビーブームは現在も発生していない。。

 



■1995年〜1999年、それ以降


それでは。

その第三次ベビーブームが起こるべきだった1995年〜1999年。


どんな時代であったか?


<参考>


1985-1991年 :日本で起こったバブル景気
1995年1月  :阪神・淡路大震災
1999-2005年 : バブル崩壊、金融危機、ITバブル崩壊
2009-2010年 :リーマンショック
2011年3月  :東日本大震災


就職氷河期:
バブル崩壊後の1993年から2005年卒業で就職活動に差し掛かった年代。
ほとんどの企業の有効求人倍率が1を割り、この後約10年近く就職難が続く。
。


上記の通り、

「バブル崩壊」、「阪神・淡路大震災」、「就職氷河期」などがあったのです。


結果として、「晩婚化」「未婚化」や「離婚」が進んだのは必然。
むしろ戦後からのベビーブームが特殊と考えれば自然なのではないでしょうか?


そんな中で政府が行った対策は、
「男女共同参画」と「待機児童」対策等であり、うまく子育てしてね、という感覚のもの。


そもそも結婚すらしないのだから、少子化が進むのは当たり前。


もしかしたら今こそが自然であって、ベビーブームが大きな戦争による異常だったのか。。。


根深い『少子高齢化』のお話はここらへんで置いておき、本題に戻りたいと思います。





■ビジネスとしての側面


2度も起きたベビーブームで、
子ども関連のビジネスが潤ったのは言うまでもないでしょう。


子どもの数が多い中で生き残るためには、
わかりやすい指標である「学歴」や「資格」が必要になった。



と。
マスコミが煽り立てた。

そこに親の見栄が予想外にうまく作用して受験戦争が起こった。

 

 

●スクール事業(塾・予備校、資格ビジネス)


受験戦争に打ち勝つための様々な学習塾が乱立。


この時代を「黎明期」と呼んで良いのかわかりませんが、まだノウハウのない指導者たちの間では、(今のようにGoogle先生に聞けるわけもなく)非論理的な手法が横行していたようです。


「根性論」や「おまじない」・「神頼み」はその名残りかもしれません。


さらには、

スタートは早い方が良いと「お受験」・「英才教育」と囃し立てて低年齢化を促し、『スパルタ教育』という便利な言葉で、親よりも厳しい言動が許された。

「国公立に合格すれば私立より学費が安くなる」と高い月謝を正当化できた。


挙句に、良い進学の為には浪人もやむなしと、何年も受験生を囲った。


ようやく受験戦争に勝ったと思いきや、


Wスクールやキャリアアップ転職やなんて言葉を巧みに使い、「資格を取らなければ生存競争に負ける」と脅され、また月謝を払い続ける。。


なんだか起業したての経営者でも容易に考えつきそうなビジネススキームじゃないですか(笑)


でも。

子どもには何がなんだかわからない。

『団塊の世代』や『団塊ジュニア』に搾取され続け、強迫観念を植え付けられた結果として婚期も遅れる。


我が子を育てる前に、介護が始まるという負のスパイラル。

 


=====

余談になりますが、

1980年代後半から90年代初頭にかけて
第1次ペットブームが起こりました。

第三次ベビーブームが起こるべきだったのが1995年〜1999年。


ペットが子どもより手がかからないと考えたのか。
子ども関連のビジネスでは足りなくなったのか。


何にせよ、ペットの存在がさらに出生率を下げた可能性は否めないでしょう。




ちなみに。

犬の飼育数のピークは2008年の1,310万匹で、その後は減少傾向。
2017年に猫(952万匹)が、犬(892万匹)を追い抜いた。


ご存じでしたか??


見渡せば犬より猫の方が多いように、気づけば若者よりも老人の方が多くなる時が来ます。


が、果たしてそれを実感するタイミングってあるのでしょうか?


だって生き物はいつも建物の中にいるじゃないですか(笑)



さぁ、今回のテーマは、


「私たちが受けてきた教育は正しかったのか?」

戦後、起こるべくして起きたベビーブームによって急成長した教育産業。

ビジネスとしてもまだ未熟な時期に流布したノウハウが、「正しかったのか?」なんて。


それは愚問なのかもしれませんね。。


そんな即席のインチキ教育を受けてきた私たちに、未だ残る大問題「少子高齢化」が解決できる日が来るのでしょうか?


それこそ・・・。