『夢のマイホーム』の主語

2023.3.1

『夢のマイホーム』の主語

「夢のマイホーム」の主語が何を指しているか。

少し考えてみたいと思います。
まわりくどいかもしれませんが、お付き合いください。


『夢のマイホーム』

古い言葉のように聞こえますが、今でも広告に多用されているキーワードです。



▶︎昭和〜平成のオーソドックス

受験戦争に打ち勝ち、良い大学を出て良い会社に就職する。
立派な社会人になって素敵な異性と出会い、理想のプロポーズをして結婚。
子供も増えて少し手狭になってきた頃、『夢のマイホーム』を購入し、付いている車庫には大きめの車を格納でき、祝日にはみんなでキャンプに出かける。
賃貸物件では難しい、犬や猫を飼っても良いでしょう。

誰もが思い描いた生活の中心に「マイホーム」が存在した。





-1945年終戦(昭和20年)-

物が不足していた日本国内では、何を作っても売れたと言われています。
ここにベビーブームも相まって需要が高まっていました。


昭和を生きた方々であればご存じかと思いますが、、


電話は1家に1台ありませんでした。
映画のワンシーンにありそうですが、お金持ちの家の電話を借ります。


テレビも1家に1台ありませんでした。
電気屋さんの店頭にあるテレビをみんなで観たのだとか。


そこから。

気づけば1家に1台の電話・テレビは当たり前。
1人に1台の電話・テレビとなっていきました。


1家に1台の車が標準の生活水準となり、『マイカー』の車種(クラス)がその家のレベル(プライド)をはかる目安になったのです。


これが車メーカーの戦略で、細かく車種クラスを分ける理由です。

人間は負けず嫌いですから。。。笑


同じようにして、
1家に1軒、借り物ではない『マイホーム』を標準の生活水準にしたかったわけです。


【誰が???】

1家に1台の電話、テレビ、車、家。

それは誰が欲しかったんでしょうか?


お父さんでしょうか?
お母さんでしょうか?

子供がギャーギャーとわがままを言ったんでしょうか?


車メーカー?
不動産屋?建設業者?

それとも噂の広告代理店??笑

ここで重要なことは、
一般的に車や家の購入には「ローンを組む」必要があった、ということです。

 


▶︎平成〜令和のオーソドックス



何でも手に入る世の中になり、1人1台のスマホが当たり前になりました。
ネット社会では学歴はあまり意味を持たず、転職、異性との出会いまでもマッチングできます。
このデータベースによるマッチング技術の発達によって、日本人の数よりも『物の絶対数』の方が多いことが発覚してしまいました。


中古品としてオークションに出したり、個人で販売できるようにもなりました。
ついには新しく購入するのではなく【シェアリング】を始めました。



さて。

ここでも重要なことは、

【シェアリング】の意味は、
物・サービス・場所などを、様々な人と共有する【社会的仕組み】のこと。


『シェアリング』というキーワードは新しく聞こえますが、人類が太古から行ってきた当たり前の【社会的行動】なのです。


裏を返せば、

人間の生きる知恵を麻痺させて、【シェアリング】をさせないようにしてきた誰かが存在するということ。

 




最後までお付き合い頂きありがとうございました。


「夢のマイホーム」の主語・主体が何を指しているか。

その答えに辿り着けましたでしょうか?


正解は、

日本の企業だったり、
人間の見栄だったり、
日本人の底力だったり、
国家そのものだったり、
はたまたGHQの陰謀だったり?笑


常に『誰か』の思惑通りに世界は動いている、

というのが本当の正解かもしれませんね。


今回のお話で一番大切なことは、

その思惑に麻痺させられていることに人間は全くもって気づかない、ということ。


あたかも、
酔っ払いが「酔ってないってば。全然。」って言うみたいに(笑)


夢なら、覚めればいいんですけどね。